「彼を知り、己を知れば百戦あやうからず」
ということで、今川さんのライバルである徳川家康に関する講演会に潜入してまいりました。講師は今川義元を正当に評価している研究者として有名な小和田哲男先生。
「家康公大御所時代の駿府の城と町」
講師:小和田哲男氏(静岡大学名誉教授)
先日のさきがけ企画展「駿府を愛した戦国大名今川氏」もすごい人気でしたが、今回の講演会も大盛況でした。
話のテーマは「大御所時代の家康公がなぜ駿府を隠居の場所として選んだのか」ということで、残念ながら今川氏の話題はあまり出てきませんでした。
ただ家康が駿府を選んだ理由のひとつとして、以下のような資料が紹介されました。
我幼少の時、此處に住したれば、自から故郷の感あり、忘るべからず。
(『廓山和尚供奉記』)
これを見ると、今川氏の人質として駿府に暮らしていた時代が、家康にとって決して嫌な思い出ではなかったということが想像できます。
そのほか、「家康が行った駿府改造計画と町づくり」、「大御所時代の駿府城」といった静岡人として単純に楽しめる内容が盛り込まれた講演会でした。
・ ・ ・
応募者多数で参加できなかった人もたくさんいたという今回の講演会。あらためて徳川側の四百年祭にかけるパワーを目のあたりにし、今川さんも負けてられないなと実感したイベントでした。
「勝って兜の緒を締める」です。まだ勝ってないけど…