臨済寺の特別公開に行ってきました

本日、5月19日は今川義元公の命日というわけで、氏輝・義元の命日忌法要と特別公開が行われている臨済寺に行ってきました。

静岡市葵区、賤機山の麓に位置する臨済寺は、今川とも徳川とも関わりの深いお寺。普段は修行寺のため、境内をくまなく拝観できるのは、春と秋、年2回の特別公開のときだけなのです。今日もこの日を待ちわびていたという雰囲気の参拝者や遠くからバスでやって来た団体客で、朝から賑わっていました。

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今川氏親が子の栴岳承芳(梅岳承芳、のちの義元)のために、母親の北川殿の別邸跡に善得院を建立したのが臨済寺の前身。天文5年(1536)に義元の兄・氏輝が急逝し、その後「花蔵の乱」を経て家督を継いだ義元が、氏輝の菩提寺として氏輝の法号(臨済寺殿用山玄公)にちなんで「臨済寺」と改称しました。

太原崇孚雪斎が住持を務め、竹千代時代の家康がここで学んだことでも知られています。義元の死後、武田軍の焼き打ちや戦乱により消失しましたが、正親町天皇の命を受け家康が再建しました。現在の本堂はこのとき再建されたものです。

本堂(大方丈)では、雪斎や義元、氏輝の像に会うことができました。

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今川展のときにも展示されていましたが、本来の場所に在る姿は一味も二味も違います。

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大書院の中には、竹千代君手習いの間が復元されています。

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その他、寺が所有する古文書や美術品など、いろいろと展示されています。お坊さんたちがユーモアを交えて分かりやすく説明してくれるので、耳を傾けるのも楽しいです。

義元の書いた文書や雪斎の陣中袈裟なども拝見できました。なんだか感慨深いものがありますね。

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伽藍の最上部にある茶室(夢想庵)からは素晴らしい日本庭園や遠く静岡の街並みが見渡せました。

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さてさて、「今川さん」製作委員会としては、義元公がまつられている「今川神廟」にお参りしないわけにはまいりません。山門を入って右手、茶祖堂と並ぶように佇む今川神廟は、特別拝観で賑わう本堂や書院とは少し離れて、静けさに囲まれておりました。

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お隣の茶祖堂には日本に茶を広めた三人(左から聖一国師、栄西禅師、大応国師)がまつられています。臨済宗において、茶の文化、茶の儀礼はとても重要なものなのだそうです。

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せっかくなので、御朱印もいただきました。(実は御朱印いただくの初めてなので、ちょっとドキドキしながら…)右はご本尊、左は摩利支天の御朱印です。

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さらに、墓所の一番上には雪斎や今川氏代々のお墓が並んでいました。

次回、秋の特別公開は10月15日。一度は行っておいて損はありません。

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